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Vol.1/ベンディング凸型成形

スチームベンディングとは、
簡単に言っちゃえば「蒸気で蒸らした板材を、型に納めクランプで固めて
強引に曲げてしまう」・・という、ちょっと荒技的な方法なんです。
で・・・その作業をする場合、蒸した材をクランプで押さえつけるための
「型」が必要になるわけですね。
ここでは、その凸型を作る工程をご紹介することにします。


まず、一番最初に行うのは・・・・
作りたいギターの凸型を作る所から・・・。
とりあえず、手持ちのアーチプレス材の
寸法を採寸してみます。
この材は、以前私が海外から購入した単板の材。
(ちなみにメイドインジャーマニー・・でした)
トップのアーチ部分は・・・・16mm高と・・・
などと・・・・

数センチ刻みでアーチの形状を採寸していきます。
もちろん、このままのサイズを使用するのではなく
このサイズを参考に、ストークのオリジナルアーチを
製図して行く・・・という事になるのですが。

ぱっと見・・は、そんなにアーチがついているとは
感じないのですが、こうしてスケールを当てて
計ってみると、随分と窪んでいる感じを受けますね。

小刻みな計測で、かなり綿密な参考データがとれました。

ちなみにざっくりと描いてあるギターの形は
ストークオリジナルの15.5インチアーチトップギターの
サイズをマーキングしたものです。
この単板材からすると・・・
ちょっと小さめですね。
と言うことは・・・・
逆にこの単板アーチ材は、使えない・・わけです。
やっぱりオリジナルで製図したアーチの形状を
自分で成型するしかない・・ということになりますね。

はい、最終的に曲げる材はコレ。
この材は、アコギのバック材です。
メイプル4Aのそこそこトラの入った材です。
厚みは、約6mm・・・。
アーチトップのバック材としては・・・
ちょうどいい感じですね。

じゃ、凸型の原型作り。
まず用意したのは、厚み12mmのMDF材。
コレをセンター位置でカットします。
次に、先ほど採寸したアーチ形状を下敷きに
ストークオリジナルアーチを構築していった製図がコレ。
つまり、先ほどの採寸写真から、
あーでもないコーでもないを繰り返した結果の
1ヶ月後くらいの写真ですね。
上の製図を出力した物をカットして
先ほど2分割したMDF材にトレースします。

はい・・・こんな感じですね。

これはアーチの形状を測定するペーパージグ。
書いてある100.5とか140.5の数字は
ギターのエンド部分からの距離。
つまり100.5とは、エンド部分から100.5mmの位置で
このペーパージグを使用して、アーチの形状を決める・・・
ということですね。

で、上のペーパージグを、ホームセンターで購入した
工作用紙・・・(要するにボール紙ですね)に貼り・・・
カットしていきます。

次にアーチの盛り上がり部分の成型に進みます。
この切り出したセンター部分が
アーチトップの盛り上がった部分になります。
で・・・切り出した外側の部分は・・・
よーするに平らな部分(厳密にはリカーブ部も含む)・・
と言うわけですね。

もちろんセンターライン部分のアーチも作ってあります。
こんな感じですね。
はい・・・・
ギターエンド部分から100.5mmの位置では・・・
このようなアーチになるぞ・・という
分かりやすい写真です。
次に、先ほどのそれぞれ寸法が入ったアーチペーパージグの
寸法位置をここで出しておきます。
こんな感じになるわけですね。
よーするにこの直線位置でアーチ形状を計りながら
アーチの膨らみを成型していくわけです。
で・・・・
膨らみ部分に用意したMDF材。
厚みは12mmの物です・・・。
写真では12.40mmになってますが・・・
ノギスが傾いた状態で、計っちゃったのかな?・・。
ストークオリジナルのアーチ高は
最高位置で約16mm(内側)・・・。
コレに板厚の5.5mm~が加わるので
およそ21mm前後の膨らみを持つ
アーチトップ材になるわけですね。

先ほどの12mmのMDF材では
もちろん厚みが足りないので、
ここに5mmのMDF材も加えて・・・

約17〜mmになりました。
コレで最上部のアーチも成形可能な高さです。
一番下のベース部分に2枚のMDF材を・・・
こんな感じにラミネートしていくわけですね。
センターラインのアーチ形状をチェックしているところ。
おや?
一部、材が足りなくて隙間が空いてますね・・・
大丈夫。
この部分の埋める算段は、すでに考えておりますので。
まずはザックリとアーチ形状を削っておきます。
こんな感じに削っておいて・・・・。
早々に接着してしまいましょう。
接着が完了したら、さらに外側部分も
ザックリと成型しておきます。
MDF材なので、ドンドン削っていけますね。
斜めから見るとこんな感じに・・・、
ここまで削るのに要した時間は、およそ30分。
ベースのボードに借り置きしたところです。
角度を変えると・・・・・
で、ペーパーのジグを当ててみると・・・・
ありゃりゃ・・・・まだまだ全然ダメですね。
まだ、トップ部分の成型が甘いために
全体が浮き上がってしまってます。
で、ドンドン・・・ひたすら削る・・・・・

何とか・・・形になってきました。
ここまでくるのに・・約3時間。

じゃ・・・接着の準備です。
細かいけずり粉をしっかりと拭き取って・・・・


 


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