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10/ヘッドプレート



フィンガーボードストップが出来たら、今度はヘッドに化粧板(ヘッドプレート)を貼っていきます。今回チョイスしたのは、縞黒檀です。本黒檀(いわゆるエボニーというヤツ)に比べると価格は約1/2ですが、私は結構好きです。黒い中にも木目が出て最終的に塗装をすると、結構いい味出てくるんですよ。この材は。(ただし、材料が届いたときに、若干の当たりはずれがありますので、安定した木目・色を期待される方は、あまりオススメは出来ません。) まず、接着する前に、トラスロッドの調整用の窓を開けておかなくてはなりません。
ヘッド部分の穴の大きさから割り出し、ヘッドプレートに製図します。 次に糸鋸の刃が入るように、ドリルで適当な位置に穴を開けます。
あとはこのように糸鋸でごりごり・・・・この糸鋸は、ジュエリーソーです。インレイを切る時に使いますが、刃の目の細かさを変えながら、このように使い分けています。ちなみに、私が使っている刃は、ENGINEERという名前のメーカーの刃で「金工鋸刃」と言う商品名です。通常インレイなどでは、ここの商品ナンバー「TN-12または13]を主に使用し、今回のような薄板の場合は、「TN-17、18」を使用しています。刃は近所のホームセンターで購入していますが、以前に東急ハンズで買ったときは、10本ほどの刃が入って380円でした。インレイ作業時は、結構ポキポキ折れるので、いつも少し余分に買ってストックしています。
穴が開いたら、このように細めのヤスリでロッドの調整側にテーパーをつけます。こうすることで、ロッド調整レンチがスムースにはいるように・・・という優しい心遣い。
で、いよいよ接着ですね。 ネック側にあらかじめ引いておいたセンターラインと、ヘッドプレートのラインをきっちりと合わせて・・・・・
このようにクランプで固定して、1日ほおっておきます。別に1日じゃなくてもいいんですが(半日くらいでOK)、この日はもう寝る時間になったので、もういいや・・・。状態で作業を終えたのでした。
はい、1日たちました。 (実は、クランプをはずしたのは、次の日ですが実際にこの作業を再開したのは、約2週間後のことでした) ヘッドプレートも完全に接着できたので、今日は、ヘッドの形を切って成形していきます。
まず、コンピュータからヘッド部分の製図を出力して、スプレーノリでヘッドに貼り付けます。もちろん、この時センターラインを合わせたり、やナット部分の幅などの寸法を測りながら、ヘッドに貼り付けていきます。
切り出しはバンドソーで行います。最初は大きいアール部分を切り出して、それからさらに細部を切り込んでいきます。
さ、どんどん切っていきましょう。

ありゃ、あっという間に終わっちゃった。 というのも、バンドソーで切っていると、なかなか写真を撮るのがおっくうになって、作業を始めたらイッキに・・・・。 電動工具って、始めると加工部分から目が離せないし、途中で電源切って、カメラを取って、パチッと撮して、また電源を入れて・・・・・というのは、やってみるとずいぶん大変な作業なのですよ。
電源入れたり切ったりする事で、切り出している部分が、びみょ〜に狂ってくるしね。やはり作業はノリと勢いで、エイヤッ・・・がホントは一番いいですね。
もう次の作業に入っていますね。河野君は。これは、ペグホールのポンチをしているところですね。目打ちでドリルの先端がずれないように、このようにマーキングします。ドリルで穴を開けるとき、位置がずれないようにするにはこれが一番です。(今では、どんな穴を開けるときも、これが習慣になってしまいました)
電動ドリルで穴を開けます。もちろん穴は直角に開けなければいけないので、このような、簡易ジグで垂直を出しながら穴を開けていきます。(このジグは、何のことはない、ドリル盤が出ているときに、木片によく使用する径のドリルビットで何カ所か穴を開けただけのもので1.5mmと2mm、2.5mmと3mmの4つの穴が開いています。)
穴が開け終わりました。今回は、もうひと装飾・・・あります。おっと、その前に、このギターの名前が出てきたのでご紹介を。「Hysteric ・Catヒステリックキャット」と言います。他愛もない名前ですが、我が家の猫の事ではありません。そんな感じに鳴いてくれればいいなあ・・・(ヒステリックになく猫ってどんな泣き方じゃ?)と、思って(うそ、あまり思ってませんが、ブルースの泣きの音だったら最高)じっくりと・・・・30秒で決めました。 で、そのヘッドインレイを入れる場所に、今回は別の材料をインレイします。
黒い黒檀系に木目のしっかりしたココボロの赤っぽい楕円をアクセントにしようと思います。まず、このように糸鋸でココボロの端材から長楕円を切り出します。
切り終わったパーツの小口を、このようにペーパーできれいにして(この時、小口にアールがかからないように気をつけて、つまり直角をキープしたまま磨きます)ヘッド部分に埋め込んでいきます。
埋め込みたい場所に、先ほど切り出した長楕円をあてがい、鉛筆でマーキングした後、おなじみのドレメルでルーティングしていきます。深さは、切り出したココボロのパーツより0.5mm浅い2.4mm。(最近、インレイワークは、後で削る作業を出来るだけ少なくしたいので、埋め込む材料のギリギリの深さまで掘ってしまいます。めんどくさいものね。)
はい、このように鋭意削っております。 このくらい単純な形だとふんふん鼻歌も出てきますね。周りもアールだから、ほぼ微調整もなくイッパツで切り出せます。これが、コーナーなどが角張っていると、後でノミやら彫刻刀などでエッジを出さなければいけませんが、まーるい形はホントに楽です。
黒のエポキシで埋め込みました。このように、むにょ〜と接着剤がはみ出てくるまでしっかりと接着剤を流し込みます。インレイの時だけは、接着剤をケチっちゃダメです。
接着剤が乾きました。通常2液性のエポキシなら、約1.5日。粘度の高い木工用瞬間接着剤なら1日乾かします。そとは乾いているように見えても、実は、中はまだいわゆる生乾き状態、というのは削ってみて初めて分かります。その時の温度や湿度にもよりますが、工房で暖房(エアコンやストーブ)を入れている季節は、まあ、比較的乾きは早いですね。しかし、どうしても小さな気泡が、接着剤の中に出てしまいますので、結局後で補修はしなければ行けません。 左の写真は、なんと気泡がゼロ(こんなの初めて)だったので、おおっ!とビックリしながらペーパーをかけているところ。 (実を言うと、接着してからこの作業に入るまで1週間経過しており、しっかり乾かせたのが良かったのかなあ?でも、時間と気泡は、あんまり関係ないんだけど・・・ま、いいか。)
はい、磨き終わりました。きれいですね。違う材料のコントラストが・・・

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