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Gretsch木製テールピース その1



1962年 Chet Atkins Tennessee Roseモデルの
BigsbyのB6Cテールピース。
演奏していると、すぐにチューニングが狂う・・・・
ま、ある意味・・・昔から多くのビグスビーユーザーに
語られてきた伝説のような話ですが、
演奏する側からすれば、これはやっかいな問題ですよね。
ということで、このギターのオーナーも同じ悩みから
木製のテールピースへの換装を。

実は、連絡をいただいたのは2013年の夏頃、
その時は、スケジュール的にとても無理・・ということで
半年ほど後でも良い・・という承諾をいただき
やっとこさ2013年の12月になって進めることが出来ました。

まずは弦をはずします。
当然のことですが、ブリッジはこのように動きます。
しかし、このタイプのブリッジ・・・・
最終的にオクターブが取りにくそうですねえ・・・。

ペグはGOTOHのオープンバック・ロッキングタイプになっていました。オリジナルは・・と調べて見たら
GroberのSta-Tite™ Die-Castというタイプがついているみたいですね。

ま、これはビグスビー装着の宿命みたいなモノですね。
どうしてもボディに傷がついてしまいます。
ま、こんな大きな金属のテールピースで
グイグイとアーミングしてれば
どうしてもこーなっちゃいますよね。

この、指の先の傷は、ちょっと深そうです。
完全に埋めることは出来ませんが
着色して目立たないようにしましょうか。

ピックアップの中を確認したいので
ピックガードをはずしました。

現状(2013/12月現在)、
グレッチのWEBカタログで掲載されている
G6119-1962FT Chet Atkins Tennessee Rose™の
ピックアップとはタイプが異なるモノですね。



ハイ、見つけました。
テールピースに行っている弦アースのラインを確認しました。

ビグスビーをはずしてみると
この部分に弦アースのラインが出ていました。

これが、私の作る木製テールピース用の金具。
2mm厚の真鍮製で、特注で作ってもらいました。
む〜ん、微妙に大きいですね。
トップ部分をカットしなくてはいけないですね。

ブリッジは、treble~bass側の位置と木製の台座が
分からなくならないよう、このようにマスキングテープで固定しておきます。
この時点では、はっきりと確認していませんが
アーチトップの場合、このブリッジの台座部分は
そのギターのアーチ形状に合わせて成形してあることが多いので
最終的な取り付けの時、間違って向きを変えてしまうと
台座の下のアール形状がボディトップと合わなくて
ビビリ音やシミー音が出たりしますので要注意です。

はい、テールピース用のエボニーブランク。
まず、両面の平滑面を作って行きます。
このように削り出すわけですね。
次に、テールピースの製図を
エボニーブランクに写し取ります。

あ、この猫は、オーナーの希望で
インレイを入れることになりました。
まず最初に、センター部分の弦を通す窪みを
成形しておきます。
専用のジグで、一気に削っていきます。
うぃ〜ん!
うぇ〜・・・あたり一面真っ黒。
ギター製作は、こうした切り屑、木の粉との戦いです。
綺麗な工房を維持したいのなら、
ひと作業・・・ののち
ひと掃除・・・・
の、繰り返しが重要ですね。
このバランスが崩れると、
次第に工房が粉っぽくなって行っちゃいますね。
時々・・ふと我に返って、狂ったように掃除をしますが
ホント大変。ギター作ってる時間と掃除の時間は
あまり変わらないんじゃないか・・と思えるほど。
削りだし完了。
ブリッジの弦ピッチを確認して・・・・
テールピース側の、弦の通り穴の位置を決めていきます。

2mmの穴が開きました。
本当は1.5mmでも問題無いのですが
弦のボールエンド部分が、若干広がっているので
弦を装着したとき、しっかりと穴の中に
弦のボールエンド根元部分が入り込むように
すこし大きめの穴にしました。

さ、次は、テールピース金具のカットです。
若干ボディより上に飛び出していた部分を
約3mmほど、ジュエリーソーでカットしていきます。
使用している刃は、バローベの#3。

切り出した部分を、金工用のヤスリで磨いて行きます。
む〜・・・
ちょっと見づらいですが、
この手に持っている部分をカットしました。
さ、次はテールピースの木工作業ですね。
まず、テールピースの頭の部分、
弦の穴がある側の部分を、斜めにカットしていきます。
バンドソーの台部分を傾斜させてカットするわけですね。
む〜・・・・・?
約85度ですね。
5度ほど傾けてカットしています。
カットし終わったところ、
分かりますかね?
この微妙な角度。


 


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