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4/弦アース加工&ナット調整



さて、次の作業は、弦アース加工です。
もともと弦アースの加工がとられていないギターですので
どのようにして作業しようか?・・・と悩みましたが・・・
結局、2箇所だけ穴あけ加工をしました。

はい、このテールピースの
弦通し穴の横に直径1mmの穴を開けました。

テールピース金具を取り付ける箇所の、
センターにある ストラップピンの穴のすぐ上に
アース線が通る穴を開けました。

つぎに、牛骨で作られた弦通し穴部分に、
真鍮テープを加工して貼り込みます。

こんな感じになるワケですね。

で、先ほど開けた1mmの穴に、裏からアース線を通し、
6弦横の隅っこにハンダつけします。

裏側のアース線は、このように黒のテープで固定しておきます。

ハンダづけした箇所が、弦に干渉しないかを
確認しているところですね。
やれやれ、問題ありませんでした。

テールピースから伸びたアース線を、
先ほどボディ後ろに開けた穴から
Fホールまで引っ張っていきます。

こうなりますね。

見にくい写真ですが・・・・
アース線が、テールピースからボディ側に
沿っているのが分かりますかね?

Fホールへ伸びてきたアース線を、
トーンポットの裏へハンダつけして、この作業は終了。

ピックアップ〜ピックガードへの配線は、こんな感じになります。

ピックガードを固定しましょう。

で・・・弦ですが・・・・
オーナーのギターケースの中には、ディーンマーキュリーの
予備の弦が入っていましたが
やはり・・・ここはダキストの弦でしょう。
私の手持ちのダキスト弦、.011の万人向けのゲージです。
アーチトップギターを追求したダキスト氏ならば
弦のゲージは太め?、本来なら.013くらいまで想定してたと
・・・・・・・推察されます、
ところで・・・・
1960年頃、工房をオープンさせた頃のダキスト氏は、随分貧しかったと聞いています、晩年、このように弦までブランド化されるようになった・のは素晴らしい事ですよね。

最初についていた弦は、ダダリオですが・・・
.010のフラットワウンド・・のようですね。

で、弦を張り始めたところ・・・・
このギターのナットが、異常に低くなっており
12F位置で、弦高1.7mmの時・・・・

1Fでは、弦がフレットにさわっている状態でした。
この状態だと、1Fの弦高を演奏出来る状態にするとなると
12F位置では、5〜6mmの高さになってしまいます。

さらに、指板のストレートを計ってみると・・・
あらら・・・・見事な逆反り。

レンチで修正し・・・

はい、指板のストレートラインが出ました。

ナットは作りなおそうか・・・ とも思いましたが
やはり、オリジナルにこだわりたいので
シムを作って、かさ上げする事にしました。
シムは、いつものコピー用紙の積層によるものですね。
何度も説明したので簡単に書きますが、
普通のコピー用紙を4枚、接着剤で積層します。
接着剤は、瞬間接着剤です。
瞬間接着剤をコピー用紙にたっぷり塗り込み
4枚貼り合わせて、しばらく放置しておくと、
堅くなった厚紙が出来ます。
この厚紙、かなり堅いのでシムにはぴったりです。
しかもコピー用紙をなん枚も重ねて、
厚みの調整が出来るのも魅力ですね。

で・・・シムを接着し硬化を待っている間に・・・
フレットを磨いておきましょう。
800番のスポンジペーパーで磨いていきます。

フレットを磨き終わったら、
いつものように指板に椿油を塗り込んでいきます。

はい、コピー用紙のシムが完成しました。
ナットと同じ大きさに切り出してネックに装着。
無事、弦を張って・・・完成です。
音出しのチェック・・・
シールドがピックガードから出ているので、
ちょっと変わった風景になっていますが・・・

以下が完成写真です。
本物のダキストギターを、さわることが・・・
しかも修理まで出来て・・・ホントに幸せな数日間でした。
オーナーに感謝したいと思います。
ただ、「本物」ということでのプレッシャーは、
かなりありましたが・・・。

次ページは、L-5のピックガード加工です。






 


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