ギタースケールなんちゃって講座!

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スケール???とはなんぞや?

スケールを難しく考えてはいけません。
いわゆる弦長の事ですから・・・


ある日、スケールの質問をいただきBBSで答えていましたが
どうにも「文字」では説明しきれませんでした
きっと、スケールを理解しづらく悩める毎日をおくる人が数万人・・・・?
「じゃ、スケールのお勉強でも・・・・」という事で、
簡単!スケール講座を開設致しました。
出来る限り簡単に説明しようとは思いますが、万一「わからないっぞ!」と
感じた方は、具体的に「分からない」事をメールで送って下さい。
河野のつたない知識をフル回転し、鋭意、答えていこうとは思います。

はい、それじゃ、なんちゃってスケール講座の始まりはじまり!

【その1;スケールとは】
一般的なスケールの定義とは「弦長」です。
じゃ弦長って何?とおっしゃる方に・・・
弦長とは・・・0フレットからブリッジまでの距離。(下図参照)
へっ?じゃ0フレットって何?とおっしゃる方に、
0フレットとは、1フレットの前(あたりまえ)、つまりナットの指板側エンド部分のことです。
下の図をご覧下さい。(ここではストラトキャスターを例にしています)
ナット部分から、ずーっとボディの方に行って・・・、
ブリッジのサドル(つまり弦を後ろで支える部分ですね)までの距離を「スケール」と呼びます。
このスケールは、各ギターメーカーで各社それぞれのスケールを決めています。
・・・・が、ギターの種類によって、そのスケールの長さはさまざまです。
ちなみに下の図のストラトの場合は、スケール648mm。
ギブソンのレスポールは628mm。
さらにギブソンのES-175なども628mmと同じ。
しかし、L-5やSuper400などの古いタイプは648mmというスケールで製作されています。

【その2;スケールとネック長の関係?】
さて、このスケール(弦長)ですが。
たとえば このスケール(たとえば648mm)だから、
「このネックの長さでなくてはならない」とかの規定はまったくありません。
制作者の自由です。
というのも、仮に、648mmのスケールでも19フレット仕様と22フレット仕様のネックは
当然のことながらネックの長さは違ってきます。
(・・・とはいえ、スケールの長さは変わらない・・・???ん?どういうこっちゃ?)
はい、という疑問が出た方、下の図をご覧ください。

つまり下の図のように648mmというスケール長の中で、ネックの長さを変化させればよいわけですね。
(つまり21フレットの下2フレット分を、カットしちゃうだけ・・・という意味です)。
※648mmのスケールの場合、21フレット仕様だろうが、19フレット仕様だろうが
スケール全長(ここでは648mm)や、フレットの位置 (1フレットは36.37mmとか2フレットは70.7mm)の数値は、
絶対に変わりません。
スケールは全長648mmだが、その範囲内でフレット数は(つまりネック長は)勝手に変化させてもかまわない)


と、いうことで・・・、
スケール648mmとは、ネックの長さが10フレットだろうが、19フレットだろうが
30フレットだろうが、648mmは648mmで不変なのですね。

つまりナット位置が決定したら、必然的にブリッジ位置も決定する、ということです。
つまり、ナット←→ブリッジ間は648mm。
ホントにくどいようですが、ここのところを理解しないと、
ギターは製作できません。


【その3;例として、超ショートスケールで検証すると】
じゃ、ここで、ちょっと極端な例を。
下の図は、スケールを500mmとした場合です。
(すいません15Fのポジションマークが変ですが(14Fにありますね)15Fにあると言う事で見てください)
この時ヘッドの大きさやボディの大きさは、上の図と変化はありません。同じです。
ただ、単純にネックが短くなっているだけです。
つまりネックが短くなる・・・ということは、
500mmのスケールでは1フレットが28.06mm、2フレットが54.55mm という
計算式での結果によりネックが短くなるので、必然的に弦長が短くなるわけですね。
(ちなみにスケール648mmの場合、1フレットは36.37mm、2フレットは70.70mmです)
どうでしょう?お分かりでしょうか?
よーするにスケールの長さに比例し、ロングスケールの場合はネック長が長く、
ショートスケールの場合は、ネック長が短くなるワケです。
※もちろんこの時、ヘッドやボディの大きさに変化はありません。ロングでもショートでも、変化するのはネックの長さだけ。

いいかえればスケールが短い・・・と言う事は、各フレットの寸法が短くなる・・・ため
「ネックの長さが短くなる」と言う事なのですね。
(ま、ネックが短くなれば、スケール 全体の長さも、当然短くなりますね)
※これはロングスケールにした場合、上記の全く正反対になるわけです。

【その4;じゃ、フレット計算は?】
じゃ、ショートスケールやロングスケールにした場合、どのようにしてフレット計算を行えばいいのか?

という事で、フレット寸法の算出方法をここに記載します。
これが出来ないとギターは出来上がりません。
ただし、フレット計算を簡単に行ってくれるサイトがあります。
自分で、電卓片手にピ・ぽ・パが面倒だ!という人は、以下のサイトで計算をさせてもらって下さい。(ただし感謝しつつ・・・)
・DGB Studio
http://www.geocities.jp/dgb_studio/

はい、じゃ、計算式です。
【1フレットの出し方】
まず、0フレットから1フレットまでの距離を計算します。
スケールを648mm(仮にSとする)として、0フレットから1フレットまでの距離を(F1)と仮定します。
F1=S÷17.817 (小数以下、下3桁で四捨五入)
これが基本の計算式です。(この17.817という数字が、フレットを割り出すための基準数値と理解して下さい)
具体的に書くと
F1=648÷17.817
つまりF1=648÷17.817・・・・・答えは36.369759219 という事になります。
これが0フレットから1フレットまでの距離(mm)です。
(私は、エクセルでこの計算式のプログラムを作りました。スケールを入力すると、自動的に各フレットの寸法が算出されるようにしました)
ナットのエンド部(0フレット)から1フレットまでは36.37mm(下3桁四捨五入)という事になりますね。
【2フレットの出し方】
で、つぎは1フレットから2フレットまでの算出方法です。
648mm(スケール全長)から36.37mm(0〜1フレットまでの距離)を引くと=611.63 mm。
この数字(611.63mm)が1フレットからブリッジまでの長さになりますので、
先ほどと同じように 611.63mm÷17.817 =34.33mm。
つまり1フレットから2フレットまでの距離は34.33mm(下3桁四捨五入)となるわけですね。
これをナット位置(0フレット)からの距離で見ると、
1フレット36.37mm、2フレットが70.70mm(36.37+34.33)となるわけですね。
※ここで注意!わたしは通常、下2桁までしか計算しません。
だって、たとえば36.37mmと言っても、0.0何ミリまで(下2桁)までは正確に指板にマーキングできません。
鉛筆線の方が太いのですよ。
従って、下2桁を指板にマーキングするときは、「だいたいこんな感じ」のくらいで済ませています。
大丈夫!です。それでもオクターブは変わりません。
はっきり言って、下2桁(たとえば36.37mm)を指板にマーキングするときは
36.3mmに対し、気持ち「右側」くらいの感覚で・・・・・ が正直なところです。
さらにいえば、マーキングした線より、フレットを切るノコの刃の方が厚いので、
いくら厳密にマーキングしても、結局フレットソーの刃が、マーキング線よりはみ出てしまうのですから・・・

コンマゼロ何ミリまで正確に出せるのは、「そーいう道具を持っているプロ(メーカーともいう)だけ」と
考えれば、ずいぶんと気分が楽になるてなもんです。

で、3フレット以下は、上記の計算方法で算出していけば、100フレットまでだって出す事が出来ます。
つまり、648mmだろうが500mmだろうが、700mmだろうが
どんなサイズのスケールでも、何の問題もないわけです。
(ただしあまり極端なスケールは、サスティーンの問題などが微妙に絡み合い、いわゆる「良い音」が出ませんのでご注意下さい)
ま、とはいうものの ネックが長くなるか短くなるかの違いだけなので、あまりスケールに神経質になる必要はありませんね。
648mmが650mmになったところで、そのわずかな音の違いを聞き分けられるアマチュアは、
まず皆無と言っていいでしょう。
もちろん!私もそんな音は聞き分けられません。
と、言う事は、「少々スケールを変えてしまっても、音には大きな変化はない!」という事です。
※ただし、自分で設定したスケール(たとえば650mmとか)でのフレット計算は厳密に行って下さい。
 しかも、指板のフレット溝を切るときも、その寸法は絶対に守る事。
じゃないと 音痴なギター(つまりオクターブが出ない)になってしまいますから。

【その5;結論は】
もう、648だろうが、650だろうが628だろうが、どんなスケールでもどんと来い!
フレット計算をしっかりやって、確実にフレット溝を切って、
なおかつそのスケール長(648mmとか・・・)の位置に
ナットとブリッジを取り付けられれば、アナタのギターは完璧!
※ただし、ナットの取り付け方法や、ブリッジの取り付け方法などは、
今まで説明した算出方法とは、もひとつ違った「木工技術」が必要になる・・・という事は
いまさら、あえて申し上げるまでもないでしょう。

つまり、日々精進。ひたすら木を削り・磨き・摺り合わせて
確実な寸法を出せるようになればなるほど、「良い」ギターが出来上がる、というわけですね。

まだまだ言い足りない事が山ほどありますが、
本日はここまで。

なお、ご自身でスケール計算プログラム(ただしエクセルで・・という限定)を作りたい方はこちらへ。
初心者でも出来る、スケール計算簡易プログラムの作り方→→→


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